0601
素敵だね
ずっと追いかけていたんだ
君を
なかなか追いつけなくて
後ろ姿に見とれていると
特別綺麗なお化粧をして
愛らしい洋服を身にまとった君が
そっと
振り返ってくれたんだ
今日は
0602
優しさに包まれて 生きて行けたらと
君の傍らで そう思う
優しさに包まれて
君のたわいもない話を聞きながら そう思う
何気ない日常の ひとこまにある
飾り気のない 優しさに
幸せを感じ
君と
0603
小春日の 陽のぬくもりに
冷えかけた心 あたためられど
独り過ごす 時の長さに
思わず うつむき
つぶやく君の名
0604
冴えた空気に色づき
舞い降りた
散り積もり広がる大地に
降り重なり受け止められて
鮮やかな世界をつくる
このままそのまま自然のまま
そっとしておいてください
いつの日か
木枯らしが君をさらっても
きっとまたここに
いつも僕はここで
君をそっと
見つめているだろうから
0605
冬の夜空に流れる薄雲
月光遮り透き通る風に
雲は一瞬立ち止まる
手前も向こうも
その全てを映し出し
煌めき輝くこの星で
僕の腕につかまって
今日の幸せ願う
君が居る
0606
淡く柔らかな光でも
輝いて見せるのは
誰のため
朧気に見付けられる光でも
確かに届く
闇夜の世界
流れても
雲を透かし照らすのは
陽の光を浴びた君だから
0607
ほんの一瞬そのうちに
僕は恋に落ちました
ありふれた恋愛話なのでしょう
柑橘系の淡い香りに包まれた
小さな恋が囁き揺れた
君の後を追いかける
緩やかな風が残り香となり
僕を夢中にさせたから
0608(風独り)
君に出会うその日まで
僕は独り風の中に居た
憧れの友との会話すら
いつしか騒々しさと息苦しさを感じ
聞こえないふりをして
そっと抜け出す
光に向かって走る車の窓の外には
沈みかけた陽を返すさざ波が揺れ
風の行方に想いを重ねる
孤独の中に僕が居た
今
風にさらわれ
空を渡る雲に乗って
君とふたり
0609(チョコレート)
ほろ苦くても甘い恋
刻んで溶かしてかき混ぜて
お化粧箱に掛けるリボンが
私の想いをあなたへ繋ぐ
真っ直ぐ結んで
ほどけぬように
0610(ホワイトデー)
クッキー マシュマロ マドレーヌ
甘いお菓子で綴る想い
サクッと陽気で明るい声に
ふんわり微笑む温かさ
しっとり優しい振る舞いを
三つ一緒に届けてくれる
君の笑顔へお返しです
見つめています
ありがとう