961
黙っていても想いは深く 言葉にできないもどかしさ
ひと言だけでは言い切れなくて たくさん言葉を並べても
やっぱりうまく言えずじまい
詩になり,絵になり,曲になり
胸の中に隠れ住む まだ たくさんの小人たち
962(薄灯り)
薄灯りの中 広がる音に耳を傾け
その源を見つめる瞳
頬杖ついた横顔が 想い深げで
963(冷たい風)
夕日を見つめて涙ぐみ
海を見つめて泣きました
冷たい風が 頬つたう涙を冷やします
964
勇気なんていらない
言葉にしない
965(曇り空)
曇り空 見上げる頬に つたう雨
優しい気持ちで 見つめ合えれば
966
梅雨の切れ間に青空は
水玉模様の心を隠して
静かな想いを 君へと贈る
967(滴)
窓つたう一滴(ひとしずく)
(涙で)滲む 秋の色
968(やさしい雨)
青い挟間の白い壁 避けるように光射し
遙かな道の迎え向かう 儚い夢の中
険しい谷あいに咲く 小さな花に逢う
雨もやさしく あたたかく
969(光の中で)
空を仰いで 気付く季節(とき)
目に映る 光の中で
君を見つめて 僕を見付けて